2014-01-01から1年間の記事一覧
なんというか、歳をとると1年が過ぎるのが早くなるものである(20歳学生)。気が付けば今年も怒涛の勢いで終わろうとしているので、適当に振り返ってみたい。 今年は恐竜の「Golden Age」だという。デイノケイルスのほぼ完全な骨格、メガラプトル幼体、“羽…
昨日めでたくHadrosaursが家に届いた。定価95ドルなのだが、まぁ実際筆者がどのくらい払う羽目になったかは昨今の為替の通りだった。差額でHGUCのひとつやふたつは買えそうである。 相変わらず凶器じみたデカさであり、正直どこに置こうか悩み中(と言いつつ…
↑ヘル・クリーク層のアルヴァレズサウルス類UCMP 154584 スケールは1m Hell Creek Alvarezsaur UCMP 154584. Scale bar is 1m. Based on Hutchinson and Chiappe(1998), Headden(2009), and Paul(2010). ランス期の北米の中~小型獣脚類と言えば、去年あた…
先日、改めてズケンゴサウルスZhuchengosaurusとフアシアオサウルスHuaxiaosaurusはシャントゥンゴサウルスのジュニアシノニムになってしまった。フアシアオサウルスが命名された頃(つまり恐竜王国2012の開催前である)からこの話は散々言われており、正直…
↑バルスボルディア・シキンスキイの骨格図。 図示したほかにいくつかの肋骨や恥骨の一部、脚の断片なども見つかっている。 スケールは1m Skeletal reconstruction of Barsboldia sicinskii. Some ribs, partial pubis and fragmentary hind limb are also re…
哀しみを背負った筆者である(悲しみを背負うことができたよ!!嘘だと言ってよ、バーニィ。おかしいですよ、カテジナさん!!)。が、悲しむ間もなくまたしても角竜の新種の情報が解禁されたので、紹介しないわけにもいくまい。(これは何というか、マガツキ…
Ⅰ. Amphicoelias altus; Ⅱ. Diplodocus carnegii; Ⅲ. Supersaurus vivinanae; Ⅳ. A. fragillimus (newly reconstructed neural arch height of 1050 mm); Ⅴ. A. fragillimus (based on measurements described by Cope); Ⅵ. Reconstructed dorsal vertebra o…
↑ラヒオリサウルス・グジャラーテンシスの合成骨格図 他に尾椎なども知られている。 プロポーションはアウカサウルスとカルノタウルス、マジュンガサウルスに基づく。 スケールは1m Composite skeletal reconstruction of Rahiolisaurus gujaratensis based …
怒涛の勢いで骨格図を3つ描き、一息ついてなんともなしにググってみたらヒプシベマの資料が引っ掛かったわけである。パロサウルスの記載論文もJSTORに転がっていたので、先日のシリーズもので断念していた骨格図をでっち上げようと思ったのだが、ちょっと意…
↑Skull of Aquilops americanus, OMNH 34557 (holotype). Modified from Farke et al., 2014. 先日ミネラルショーでアーケオケラトプスの頭骨レプリカを手に入れた筆者であるが、(個人的に)タイムリーなニュースである。アメリカはモンタナ州のクロヴァリ…
最終日ということで、ミネラルショーの人の入りはほどほどであった。初日やらの様子は恐竜パンテオンさんやリンク先のブログ各位にある通りであったが、さすがに最終日なので大物はあまり残ってはいなかった。胡散臭いアイテムもあまり残っていなかったりで…
↑和泉層群北阿万層産ランベオサウルス類。図示したほかに複数の遠位尾椎や頚肋骨らしきものが知られている。 Lambeosaurine from Kita-ama formation(early Maastrichtian) of Izumi group, Japan. Some caudal vertebra and cervical ribs also found. また…
↑左上:トリケラトプス・ホリドゥスYPM 1820(模式標本)、 左下:トリケラトプス・ホリドゥス?AMNH 5116、 右:トリケラトプス・プロルススYPM 1822(模式標本)。スケールは1m Left top, Triceratops horridus YPM 1820(holotype); Left bottom, Tricerat…
前記事が異様に好評でパニくっている筆者(どこの誰の仕業かと思ったら、案の定ホルツ博士でした。ありがたやありがたや)だが、重い腰を上げてトリケラトプスの進化云々の仕込みに取り掛かり始めたところである。記事にするタイミングを失ったまま半年近く…
↑アパラチア大陸の代表的な恐竜。上に行くほど年代が新しくなる 前回から番外編2つを挟んだとはいえ3週間近く間が空いてしまったわけであるが、気を取り直して第4回(最終回)。 かつてのアパラチア大陸から発見される恐竜については前回までで触れたとおり…
↑ナイオブララサウルス・コールイイの模式標本FHSM VP-14855の骨格図。 図示したほかにいくつかの頸椎、胴椎、肋骨も知られている。 皮骨の配列はよく分かっておらず、写真を元に部分的に復元するにとどめた。 スケールは1m。 Niobrarasaurus coleii FHSM V…
ナイオブララサウルス君はね、また転校してしまったんだ 嘘よ嘘― When Dinosaurs~は今回もお休み(予想以上にナイオブララサウルスに手こずった)だが、ちょっとしたことを(忘れないうちに)書いておきたい。 ご存じ小田隆先生のブログだが、さりげなくめち…
↑クラオサウルス・アギリスの骨格図。スケールは1m Skeletal reconstruction of Claosaurus agilis based on photos. Scale bar is 1m. 本業が忙しかった(気合を入れれば1日でスライド作れるんね)のでだいぶ筆者の愚痴を書きつづったわけであるが、また平常…
この調子だとまた1週間くらい更新ができなさそうなので、一瞬の隙をついて適当に書き散らかしたい(クラオサウルスの骨格図はペン入れ待ちのまますでに5日ほど放置されている)。 おかげさまで(?)無事学祭は終わった。もっと高校生が来たりするかとも思っ…
諸般の事情(学祭に駆り出されることが決まった矢先に研究室の勉強会で○○○層群の化石相について現状報告をすることになったりクラオサウルスの骨格図を描き始めてしまったり)でシリーズものは一休みである。案の定今回の記事は筆者の愚痴その他で成り立って…
前回で予告したとおり、シリーズ第3回はアパラチア産鳥盤類である。ほとんどハドロサウルス類の話になってしまうがご了承願いたい。 ハドロサウルス類 ↑上段:“ハドロサウルス・ミノール”? 中段:ロフォロトン・アトプス 下段:ハドロサウルス・フォーキイ …
適当なノリで書いた記事だったのだが、Twitter(Twitterはなんかこわそう(小並感)なので手は出さないつもりの筆者である。なんかこう色々アレだったようで若干白い目で見ていたりもする(どうでもいいが、かつて某所の掲示板が爆発炎上の末に崩壊したのを…
SVP絡みや基盤的魚竜形類の話でにぎわっている世間(?)であるが、例によって別に関係ない話(主に愚痴)をひとつ。 現在筆者は某層群の化石について色々(そんなに大したことではない)やっているところである。不幸にして古生物学的にはあまり研究の進ん…
↑上段:ドリプトサウルス・アクイルングイス 中段左:“コエロサウルス”・アンティクウス 中段右:“ドリプトサウルス”・マクロプス 下段:アパラチオサウルス・モントゴメリエンシス Top, Dryptosaurus aquilunguis(after Brusatte et al., 2011); Middle lef…
↑白亜紀後期の北アメリカ 左:カンパニアン後期 右:マーストリヒチアン後期 North America in Late Cretaceous. Left, Late Campanian;Right, Late Maastrichtian Modified from Colorado Plateau Geosystems, inc. 「困ったときのアパラチア」である(殴 …
「ダニー、グレッグ、生きてるかぁ!?⤴」 「アァ・・・ナンドガナァ・・・」 「らえらぷす、殺されたんじゃ!?」 「残念だったなぁ…T☆R☆I☆C☆Kだよ」 一週間ほど音沙汰がなかったわけであるが、房総半島を駆けずり回っていただけである。頼んでいた洋書も無事届き、暖め…
↑Lee et al., 2014より、デイノケイルス・ミリフィクスの骨格図。 a, MPC-D 100/127. b, MPC-D 100/128. c, 合成骨格図 スケールは1m Skeletal reconstruction of Deinocheirus mirificus. From Lee et al., 2014. Scale bar is 1m. しばらく前にデイノケイ…
↑アンキロサウルス科の未定種 あるいはcf.ピナコサウルスsp. MPC 100/1305の骨格図。 スケールは1m MPC 100/1305, Ankylosauridae indet. or cf. Pinacosaurus sp. Largely modified from Paul, 2010. Scale bar is 1m. しばらく前に大きなニュースになった…
先々週にamazonで頼んだ洋書(当然ながら(?)内容は恐竜である)が届かなくてやきもきしている筆者である。届いた暁には筆者の中でひとつ暖めていたことが実行に移せるはずなので、読者の皆様は楽しみにしておいてほしい(自分でハードルを上げる男)。 さ…
↑アレトペルタ・クームジAletopelta coombsiの関節した腸骨と後肢。 腸骨の上に散らばる皮骨に注意。写真はflickrより。 Articulated illia and hindlimbs of Aletopelta coombsi. Osteoderms spattered on illia. Image from flickr. 狙ったわけでもないの…