素でブログ開設11周年を忘れる程度には忙しい日々が続いているが、そうはいっても隙を見てやるべきことは色々とある(メックウォリア5Cとか)。お盆はわりあいにのんびりできた格好で、出稼ぎ先の人々からそそのかされたりなんだりでバンダイスピリッツは1/3…
筆者が原書の第一報を目にしたのは、振り返ってみれば3年ほど前のことであった。どういうわけか発売日はその時点で確定しており(現にその通りだったように思う)、ちょっと眉をひそめた覚えもある。 そんなわけで原書を購入した筆者であったが、実のところ…
↑Skeletal reconstruction of Tyrannosaurus rex (top: largely based on USNM PAL 555000) and Tyrannosaurus mcraeensis (bottom: holotype NMMNH P-3698). Scale bars are 1m. いい加減で3月である。年明け早々にでも書こうと思っていた記事は、あけおめ…
↑マイプの合成骨格図(上)と不定のメガラプトル類の合成骨格図(下)。 上は恐竜博2023用に制作したもの、下は2014年6月に制作したもの。基本的に同じ標本を組み合わせて描いており、実質的にプロポーションの違いがない点に注意。 暇をもてあました末に、…
↑Skeletal reconstruction of Furcatoceratops elucidans holotype NSM PV 24660 ("AVA", formerly RMDRC 12-020) and some other closely related specimens. 恐竜博2023にてお披露目された国立科学博物館所蔵の「ケラトプス科の未記載種」はナストケラトプ…
↑Skeletal reconstruction of cf. Denversaurus schlessmani “Tank” FPDM-V9673 (formerly HMNS 11). Scale bar is 1m. Note: recovered postpectoral osteoderms are not illustrated. 「デンヴァーサウルス」という名前を覚えたのはいつのことだったろう。…
いい加減で春であり、筆者の花粉症のピークは先々週くらいだったらしい。そんなわけで春の特別展はすでに始まっており、今度こそは(2019は招待されつつ当時の本職の都合で行けなかったので)内覧会に顔を出しつつ初日にもう一度観に行けた筆者である。そう…
↑Skull reconstructions of Pachyrhinosaurus spp. Scale bars are 1m. 2010年代から始まった怒涛の角竜の命名ラッシュにより、ケラトプス科はずいぶんと構成メンバーの数を増やした。ド派手な装飾を備えたものがずいぶん目に付くようになったその中にあって…
↑Skeletal reconstructions of Diplodocus spp. Top to bottom, Diplodocus hallorum USNM 10865, D. hallorum NMMNH P-3690 and P-25079 (holotype), D. carnegii CM 84 (holotype). Scale bar is 1m. 筆者が生まれる少し前、つまり1990年代初頭の日本とい…
↑Skeletal reconstructions (see text) of Fukuiraptor kitadaniensis holotype FPDM-V-43. Scale bar is 1m. 10月15日は「化石の日」である。こと化石といえば世間的には恐竜のものがよく知られているわけだが、恐竜の化石を探しに行って恐竜以外の化石がや…
↑Skeletal reconstruction of Gigantspinosaurus sichuanensis holotype ZDM 0019. Scale bar is 1m. あっという間というわけでは特にないのだが、ともあれ本ブログを立ち上げてから9年になる。ここのところの1年も激動の年だったのだが(ここ数年絶賛転がる…
↑ティラノサウルス・レックスCM 9380(ホロタイプ;旧AMNH 973;上)と NHMUK R7994(“ディナモサウルス・インペリオスス”のホロタイプ; 旧AMNH 5866;中)、AMNH FARB 5027(下) スケールバーは1m。 CM 9380とAMNH 5027の全長がほぼ同じ点に注意。 CM 938…
↑Skeletal reconstruction of Meraxes gigas holotype MMCh-PV 65.Scale bar is 1m. カルカロドントサウルス類は(超)大型獣脚類としておなじみのグループ――になったのは90年代半ば以降、ギガノトサウルスの記載と直後に続いたカルカロドントサウルス・サハ…
先日発売された『新・恐竜骨格図集』の刊行を記念するイベントが、7/24(日)にLALAガーデンつくば店にて開催されます。企画にもがっつり関与いただいたイラストレーターのツク之助さんとの恐竜トークと、ツク之助さんの絵本おはなし会&骨格図ぬりえを使っ…
↑Skeletal reconstruction of Kamuysaurus japonicus HMG-1219 (holotype) and Yamatosaurus izanagii MNHAH D1-033516 (holotype). Scale bar is 1m. 日本列島の形成以前――ユーラシア大陸の東縁をなしていた時代、河川を通じて運搬された様々な堆積物が、海…
とっくに春であり、部分的にはすでに夏である。筆者はこの季節が一番好きらしいというのはどうでもいい話で、かれこれ丸2年になる刊行計画は最後のヤマを迎えつつある。 筆者がポールの骨格図を初めて見たのは相当に昔の話になるが、初めてポールの本――恐竜…
↑Selected specimens of "Lancian" Torosaurus. EM P16.1 is dorsoventrally flattened. トロサウルス属の独立性についての議論が活発だったのは最初の数年のうちであり、ここ7、8年は表向きだいぶ沈静化していた(スキャネラが「Triceratops sp.」というよ…
↑Skeletal reconstructions of Tyrannosaurus rex. Bottom to top, FMNH PR 2081 (SUE; holotype of Tyrannosaurus imperator); CM 9380 (holotype); USNM PAL 555000 (Wankel Rex; holotype of Tyrannosaurus regina). Scale bar is 1m. The Princeton Fiel…
しばらく前にこんな話を書いたわけだが、どっこいこういう話も聞かれていたわけである。翼竜フィールドガイドはいつの間にやら試し読みページができあがっていたりしたのだが、一方で海生爬虫類フィールドガイドの書影も上がってきた(しかも発売予定は今秋…
↑Skeletal reconstruction of Fukuivenator paradoxus holotype FPDM-V-8461.Scale bar is 1m. フクイラプトルの陰に隠れがちだったとはいえ、フクイヴェナトル――当初「北谷層産ドロマエオサウルス類」として報道発表されたそれ(かれこれ10年以上前の話であ…
↑Some skulls of "Monoclonius". Scale bars are 1m. AMNH 5239 is the holotype of Monoclonius flexus. 角竜の研究が始まって150年が過ぎようとしているが、その中にあって、初期の研究の産物を代表するものがモノクロニウスである。筆者くらいまでの世代…
↑Some skulls of Triceratops. Scale bars are 1m. 命名から130年以上もの間、トリケラトプスは常に角竜の代表であり続けてきた。長きにわたる研究の中で紆余曲折が繰り返されたが、それでも恐竜時代の最後を飾る徒花として今日も第一線に立ち続けている。 …
↑Skeletal reconstructions of Asian "mid-grade tyrannosauroids". Top to bottom, Jinbeisaurus wangi SMG V0003 (holotype); Alectrosaurus olseni AMNH 6554 (lectotype); Unnamed Bayanshiree taxon MPC-D 100/50, 100/51; Timurlengia euotica composi…
大晦日である。昨年のイベント興行的な地獄はいくぶんマシになったらしい今年であり、特別展はそれなりの規模で開催された――が、流動的な情勢に飲み込まれて関係者が結局地獄を見ていたらしいというのは筆者が書く話ではないだろう。 とはいえ、恐竜科学博は…
↑Azhdarchids from Javelina Formation. Right to left, Quetzalcoatlus northlopi holotype (holotype TMM 41450-3) , Quetzalcoatlus lawsoni (composite; scaled as holotype TMM 41961-1; with skull of TMM 42161-2), and Wellnhopterus brevirostris /…
↑Skeletal reconstruction of Tarbosaurus bataar MPC-D 107/2. Scale bar is 1m. 10月15日は「化石の日」である。特別用意しておいたネタがあるわけではないのだが、乗るべきものには乗っておく主義の筆者ではある。 古生物の復元画が化石のなんかしらの普…
↑Skeletal reconstruction of associated remains of the last New Jersey dinosaurs. Top to bottom, Dryptosaurus aquilunguis holotype ANSP 9995 with AMNH 2438 (West Jersey Marl Company Pit), lambeosaurinae indet. YPM 3216 (West Jersey Marl Co.…
↑Skeletal reconstruction of Sierraceratops turneri holotype NMMNH P-76870. Scale bar is 1m. 北米南西部の最上部白亜系、つまりララミディア南部の白亜紀末の地層における恐竜相の話はかつて本ブログで散々に取り上げてきた。どれもこれも断片的かつ保…
↑Ulughbegsaurus uzbekistanensis (UzSGM 11-01-02 (holotype) and CCMGE 600/12457) and Timurlengia euotica (composite). Scale bar is 1m. ビッセクティBissekty層といえばウズベキスタンの上部白亜系――貴重なチューロニアン(の中期~後期;約9200万~9…
↑Skeletal reconstruction of Dryptosaurus aquilunguis holotype (ANSP 9995 and AMNH 2438) and Merchantville dryptosaurid ("holotype" YPM 21795 and "paratype" YPM 22416). Scale bar is 1m. ドリプトサウルスの記事は本ブログなりなんなりで散々書い…