GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

恐竜王国2012始末記後編 フアシアオサウルスとズケンゴサウルス

シャントゥンゴサウルスの復元骨格 ウィキペディアより 恐竜王国2012の目玉の一つ(二つ?)だったのがフアシアオサウルスHuaxiaosaurus aigahtensとズケンゴサウルスZhuchengosaurus maximusである。鳴り物入りで宣伝されていた両者であるが、研究者の間で…

恐竜王国2012始末記前編 シノケラトプス

↑シノケラトプスの骨格復元図。鼻骨~後眼窩骨にかけてと頭頂骨は模式標本ZCDM V0010、鱗状骨と縁鱗状骨、その他細部はZCDM V0011に基づく。発見部位を白で示す 昨年(2012年)の夏に幕張で「恐竜王国2012」が開催された(そしてコケた挙句に汎企画21が潰れ…

ユタのトロサウルス

↑“トロサウルス”・ユタエンシスの頭骨復元図。発見部位を白で示す 1935年にアメリカ・ユタ州のノース・ホーンNorth Horn層で発見された角竜の化石は、1946年にアリノケラトプスArrhinoceratops属の新種(模式種A.ブラキオプスbrachyopsはカナダ産)、A. ユタ…

ブラヴォケラトプス

↑ブラヴォケラトプス・ポリフェムス 模式標本TMM46015-1 産出部位を白で示す 近年の記載ラッシュで大きく種数を増やしたケラトプス科であるが、今回は最も新しく命名(2013年6月論文発表)されたブラヴォケラトプス・ポリフェムスBravoceratops polyphemusに…

アガタウマス

Agathaumas sylvestris 模式標本AMNH 4000(ウィキペディアより、Hatcher et al., 1907の図) 初期の角竜の研究と言えば、マーシュとゆかいな仲間たち(ハッチャーとラル)が思い起こされるが、何だかんだで最初の角竜を記載したのはコープの方だったりする…

ケラトプス伝説

↑cf. Ceratops montanus "Judith"の頭骨。発見部位を白色で示す ケラトプスCeratops montanusが記載されてから120年以上が過ぎたが、未だにこの恐竜の姿ははっきりしない。 モンタナ州のジュディス・リバーJudith river層(7750万年前?)から採集された左右…

リンク

リンク先募集中です。随時追加していきます。 ひろさんのいつまでたっても工事中 ひろさんによる恐竜雑学系ブログ。恐竜の歯化石の話やイベントレポなど、とても参考になります^^ 恐竜の歯+α <<恐竜の歯牙解剖学>> catappledogさんの恐竜歯専門(でもないよ…

カナダのトロサウルス

↑“トロサウルス”の一種 "Torosaurus" sp.:EM P16.1 スケールは1m ほとんどの図鑑には、トロサウルスTorosaurusは「アメリカ・カナダ産」と書いてある。現時点でトロサウルスは(異論もあるが)模式種T.ラトゥスlatus(アメリカのモンタナ、ノースダコタ、サ…

下甑島の角竜

今年の2月に発表された下甑島の角竜のニュースは記憶に新しい(はず)。アジアでも稀な「ケラトプス類」という触れ込みもあって、ネット上でも(一瞬は)話題になったようだ。この角竜について、色々と書きたい。 さて、発見された部位が歯根の一部であるこ…

チンタオサウルスの新復元

1951年から中国山東省莱葉で行われた発掘により、奇怪な突起をもったハドロサウルス類が姿を現した。チンタオサウルス・スピノリヌスTsintaosaurus spinorhinusである。 タニウスTaniusのシノニム疑惑や、「鼻骨が変形してただけ」疑惑を乗り越え、ヨーロッ…

科博の恐竜展

ステマ臭い文になったけど気にしない!(不幸にして筆者は科博の回し者ではない) 10月26日から始まる「大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異」http://daikyoryu.comが気になって仕方がない。なんといっても実物標本祭りである。 大阪で以前行われた恐竜展が巡回してきた…

「最大のトリケラトプス」

(↑ MWC 7584(BYU 12183) スケールは1m。写真から書き起こしたものなので正確性には自信がない) さて、ここ10年あまりで「トリケラトプスの全長」が小さくなっていることにお気づきの方もいるだろう(断言)。(先日逝去された金子隆一氏の著作などによっ…

ごあいさつ

ひっそりとブログらしきものを作ってみました。恐竜やら何やらについて、色々と書き散らかしていければと思います。大したものではありませんが、イラストなども添えていければ。 コメントいただけると死ぬほど喜びます。学術的なミスその他の指摘、新情報な…