GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

雑記

四角い空;「グレゴリー・ポール 翼竜事典」レビュー

筆者が原書の第一報を目にしたのは、振り返ってみれば3年ほど前のことであった。どういうわけか発売日はその時点で確定しており(現にその通りだったように思う)、ちょっと眉をひそめた覚えもある。 そんなわけで原書を購入した筆者であったが、実のところ…

あゆのかぜ

とっくに春であり、部分的にはすでに夏である。筆者はこの季節が一番好きらしいというのはどうでもいい話で、かれこれ丸2年になる刊行計画は最後のヤマを迎えつつある。 筆者がポールの骨格図を初めて見たのは相当に昔の話になるが、初めてポールの本――恐竜…

空と海と大地と呪われし××

しばらく前にこんな話を書いたわけだが、どっこいこういう話も聞かれていたわけである。翼竜フィールドガイドはいつの間にやら試し読みページができあがっていたりしたのだが、一方で海生爬虫類フィールドガイドの書影も上がってきた(しかも発売予定は今秋…

2021年を振り返って

大晦日である。昨年のイベント興行的な地獄はいくぶんマシになったらしい今年であり、特別展はそれなりの規模で開催された――が、流動的な情勢に飲み込まれて関係者が結局地獄を見ていたらしいというのは筆者が書く話ではないだろう。 とはいえ、恐竜科学博は…

とあるポールのピーター図

暑かったり寒かったり雨が降ったり降らなかったりする季節である。コラ画像めいた表紙は第三者によるコラージュではなく、グレゴリー・S・ポールの新刊――翼竜のフィールドガイドであった。 さんざん本ブログでは取り上げてきた(いずれ出るであろう第3版のと…

2020年を振り返って

年の瀬もいい加減押し迫ってきたところである。あまりにも色々なことのあった2020年であり、毎年恒例ともいえた各種イベントはもろに影響を食らったのは今さら書くこともないだろう。夏の大規模展はお流れとなり、中規模展も規模の大幅縮小でどうにか開催に…

過ぎ去りし時の終わりに;「グレゴリーポール 恐竜事典」レビュー

例によってネットと書店実店舗とで発売のタイミングが微妙にずれていると見せかけて別にそんなことはなかったようだ。例によって(そうでもない)首尾よくポールの骨格図本――「グレゴリー・ポール恐竜事典」を出版社のご厚意によって手に入れた筆者である。…

そして伝説へ…

真夏もいいとこである。筆者のマシンは例によってMW5(そろそろ中心領域周回も飽きてきたので追加のダウンロードコンテンツはよ)を回すと熱停止寸前までヒートシンク(フリーザーとか二重ではない)のファンが咆哮するわけだが、幸い冷房を付けていればなん…

恐竜博2019によせて

カーナビ(特に“レイ”とかそういう名前を付けているわけではない)の言うことには、今日は「恐竜の日」なわけである。由来がいまいちぴんとこない日なのはここに書くまでもないことなのだが、そういうわけでうまくタイミングを合わせたのか、恐竜博2019に展…

おわりのはじまり

大晦日である(齢を取るにつれ実感がわかなくなってきた)。職にありついたりなんだりで今年も色々あったのだが、まあなんとかさばいた格好である。 業界を振り返ってみれば、今年もミャンマーの琥珀が席巻した1年であった。翼竜の「羽毛」に関するかなり衝…

邪悪の種子

筆者は昔から悪だくみが得意科目だったクチだが、そういうわけでここ数ヶ月怪しい動きを見せているのは言わずもがなである。今年の3月から色々と(もっと言えば一昨年の秋から)現状では表沙汰にはできない新作が相当数あったりもして(芦別のティラノサウル…

夏の炎の竜

去年の秋からちらほら情報は出ており、また本ブログでもそこはかとなく度々取り上げてはきたわけだが、来年の7月13日(土)~10月14日(月)まで、国立科学博物館で恐竜博2019が開催されることが発表された(公式サイトはティザーもいいところだが、やたら解…

わるい話

6月である。おかげさまで同人誌の在庫は全滅し(絶賛vol.2の単行本作業中なのでこちらの更新ペースが露骨に落ちるのは許してほしいところ)、元手ができた以上何かと悪だくみもはかどるわけである。 そういうわけで3月からこっち、色々と楽しい目にあってい…

2017年をgdgd振り返るコーナー

上半期が色々としんどかった上に夏から秋にかけてあちこち飛び回っていたわけで、今年は妙に長く感じた筆者である。気が付けば大晦日なのだが、いい加減齢を取るとその辺割とどうでもよくなってくるタイプの筆者でもある。 何だかんだで今年も色々あったわけ…

不安とか不安とか期待とか不安とか

夏である。3月から続いた悪夢のような季節は終わり、自由の身となった筆者であるが、気が付けば夏になっていた。というわけで(唐突)、明日から順次始まってしまう夏の恐竜展のめぼしいものについて書いておきたい。 「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~…

FPDMの新展示

先の土曜日(1/28)から福井県立恐竜博物館(FPDM)で新しい常設展示の設置作業が始まったことについては多分ご存知の方も少なくないだろう。リンク先(とそこから飛べるPDF)に書いてあることが実質全てではあるのだが、適当にいくつか筆者なりに書いておき…

2017年展望

さて、例によって今年も各地で恐竜がらみのイベントが開催されるわけである。色々な意味で盛り上がりそうな感じもあり、そういうわけで適当に(筆者の備忘録を兼ねて )書いておきたい 「大英自然史博物館展」@国立科学博物館 3/18~6/11 いきなり大本命だ…

2016年をgdgd振り返るコーナー

歳をとると1年が過ぎるのはあっという間である(去年のコピペなのはキニシナイ)。いつにもまして年末という気分ではないのだが、気が付けば大晦日だったりして、本当に恐ろしいことである。 例によって今年も色々あった。恐竜博2016はスピノサウルスの「新復元」…

SVPの私的まとめ2016

さて、ソルトレークシティーでSVP2016がとりおこなわれたわけである。様々な新報告があったわけだが、例によって筆者の趣味の部分について備忘録代わりに書いておきたいと思う。 ・トリケラトプスのボーンベッド かつてトリケラトプスのボーンベッドといえば…

「The Princeton Field Guide to Dinosaurs: Second Edition」のガイド

知っての通りみんな大好きグレゴリー・S・ポールの新刊が発売されたわけである。Amazonのアナウンスでは10月25日発売ということだったのでもう少し待つ気でいた筆者であったが、昨日(13日)届いて肝を抜かしたわけである。ネット書店で予約していた読者の皆…

真夏の福井へ

さて、以前こんな記事を書いたのだが覚えておられる方がいるだろうか。さっぱり情報が流れてこないので密かに焦っていた筆者だったのだが、とりあえず杞憂に終わるようだ。今夏の福井県立恐竜博物館の特別展について情報が出てきたので、とり急ぎ紹介したい…

生存報告とかそういうの

年始の記事で2月の上旬まではまともな更新ができない云々というようなことを書いたのだが、見事なまでに放置である。実際問題卒論が佳境だったので仕方のないところ(無事卒業はできそうである)だが、その辺はちょっと悔やまれないこともない。仕込みのスト…

2015年をgdgd振り返るコーナー

歳をとると1年が過ぎるのはあっという間である(去年も同じようなことを書いた気がするがキニシナイ)。 振り返れば今年も色々あった。ブロントサウルスが有効属へと返り咲き、突拍子もない形態でイー・チーが一世を風靡した(そんなことはない)。胡散臭い話の代…

恐竜博2016

ゼミ発表は無事切り抜けた筆者である。心身ともにだいぶ疲れているところではあるのだが、心ぴょんぴょん躍るニュースが飛び込んできたので紹介しないわけにはいかない。 2016年の3月8日(火)~6月12日(日)まで、国立科学博物館にて「恐竜博2016」が開催…

SVPの私的まとめ

ご存知の方も多いだろうが、先日ダラスで古脊椎動物学会の2015年年会(いわゆるSVP 2015)がおこなわれた。毎年のことながら恐竜がらみの興味深い発表が数多くあり、今後が実に楽しみである。筆者的に気になったものを備忘録を兼ねて適当に書いておきたい。 …

科博リニューアルの予習

本日、国立科学博物館の地球館第Ⅰ期展示がリニューアルオープンした。1年近く科博の恐竜たち(の大多数)とはご無沙汰だったわけで、待ちかねていた人も少なからずいるだろう。 さて、リニューアルオープン初日に行かれた方にはもはや手遅れなのだが、ここで…

夏のアレとか近況とか

気が付けば10日ばかしほったらかしにしていたのだが、その間ゼミの準備でそれなりに忙しかった筆者である。ゼミはどうにか無事に切り抜けたので、とりあえず更新ペースを戻していこうと思う。 さて、この10日ばかしの間に情勢はかなり動いている。かいつまん…

恐竜王国2012始末記番外編の番外編

↑Sinoceratops zhuchengensis, Zhuchengtyrannus magnus, Shantungosaurus giganteus. Sinoceratops based on ZCDM V0010, 0011. Zhuchengtyrannus based on ZCDM V0031. Shantungosaurus based on described material of GMV 1780. Scale bar is 1m. 先日ち…

学会とか

さて、最近更新をさぼり気味の筆者である。本業の方で絵を描きすぎてしばらくはペン入れする気が起きない(などと調子こいたことを言っているが、そもそも大して根性のない筆者である)というのもあるが、単にゼミ発表までもう2週間ないということも理由では…

科博リニューアルについてgdgdと その2

みなさん、お待ちかね! 昨年の秋からリニューアル工事中だった 国立科学博物館の地球館第Ⅰ期展示(旧新館)が、 7月14日(火)にリニューアルオープンするのです。 科博に押し寄せる恐竜オタクたち。 しかし、その裏ではNHKが恐るべき罠を仕掛けていたので…