2016年の3月8日(火)~6月12日(日)まで、国立科学博物館にて「恐竜博2016」が開催される。また、夏には北九州のいのちのたび博物館にも巡回するという。展示の目玉となるのは、「セレノ復元」のスピノサウルスと、ティラノサウルス“スコッティ”(プレスリリースの写真はバッキーになってしまっているが)である。さらに、「2015 年に発表された⾶膜をもった滑空恐⻯」(まぎれもなくイー・チーYi qiである)や、「世界的に貴重な⾚ちゃん恐⻯の実物化⽯」も展示されるという。
セレノ復元のスピノサウルスと言えば、昨年夏の衝撃は記憶に新しい。セレノ復元やネオタイプの指定に関する賛否やら何やらは現在非常にホットな話題であり(先日のシギルマッササウルスのモノグラフに詳しい)、大変話題性に富んだ展示である。復元の是非はさておき骨格そのものは非常にきれいな作りであり(完全な模型ではあるが)、色々な意味で見ておくべきものである。また、ミラノからスピノサウルスの実物標本も来日するという。ありがたい限りである。
“スコッティ”といえば、恐竜博2005で上野に来ていたのを覚えておられるだろうか?10年前は実物頭骨と復元頭骨模型の来日であったが、今度は全身復元骨格(ここ何年かで完成したばかり)である。骨格はかなり完全であり、特に頭骨はよく保存されている。数少ないカナダ産の優れたティラノサウルスの骨格、しかもサスカチュワンのフレンチマン層産でもあり、そういう意味でも貴重な標本である。
イー・チーも、最近大きな話題になった恐竜である。そうそう見られる機会もないだろうから、心したい。
(つまるところJPⅢ/JWの面子といえばそうでもあるが、かはくにしろいのちのたびにしろ、会期中はティラノサウルスの人口密度(?)がえらいことになるということでもある。とりあえずかはくに複数回行くことは確定した筆者である)
◆追記◆
ひろさんのブログも合わせて参照されたいところである。かはくの情報に強いひろさんのブログであるから、こまめにチェックしておくときっといいことがあるだろう。