GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

2020年を振り返って

 年の瀬もいい加減押し迫ってきたところである。あまりにも色々なことのあった2020年であり、毎年恒例ともいえた各種イベントはもろに影響を食らったのは今さら書くこともないだろう。夏の大規模展はお流れとなり、中規模展も規模の大幅縮小でどうにか開催にこぎつけるのがやっとといった状況であった。

 執筆以外の研究活動がまともにできない状況ではあった今年ではあるが、それでもというか、だからこそというか、相変わらず研究の出版は盛んであった。どちらかといえば新分類群の記載よりも既存のものの再記載が目立ったような気もする1年で、スピノサウルスの“ネオタイプ”の追加要素は実に鮮やかであったし、エッグ・マウンテンで発見されたフィリコミス「一家」の化石は(以前から予想されていたようなものではあるが)大変見事であった。ディロフォサウルスやデイノスクスそしてスクテロサウルスの詳細な再記載や、そういえばアロサウルス・ジムマドセニの正式出版も今年のことである。

 

 筆者はといえば割と色々おひろめの予定があったのだが、当然というべきか、ことごとく後ろ倒しになった(だけで済めばよいのだが)。ギャラだけもらって表に出ないのも寂しい話だが、とりあえずは楽しみに待っていてほしいとしか書きようのない昨今である。ノータッチだった本を献本でいただける身分になったといえばそうでもあり、思わぬところから悪の誘いがかかってきたりもした昨今でもある。イベントにおよばれはしても話す機会は今までなかったわけで、VR恐竜シンポジウムは非常に楽しい経験であった(最後の方で筆者がマッドサンダーの話しかしてなかったりもするのだが;古参の読者であれば割と予想のついた展開のはずである)。

 

 こんなご時世なので来年の見通しは全く立たない――わけでもないようだ。ちらほらと来年の話が聞こえてきたりもするのだが、鬼が笑い死ぬレベルで予断を許さない状況ではある(東方の鬼は華扇推しの俗物)。もっとも、先が見えないのはいつもと同じでもあろう。