ディアブロケラトプスDiabloceratopsの頭骨(キャスト)。左半分のみが発見されている点に注意である(下顎は一切見つかっていない)。縁頬骨がセントロサウルス亜科にしては珍しく突出している。よく目立つ一対のホーンレットの基部は頭頂骨が伸長して形成されているように見える。
ナストケラトプスNasutoceratopsの頭骨(キャスト)。何度見ても凄まじく奇怪な外見である。
正面から見ると上眼窩角の構造がよく分かる。横に向かって伸びた後、急激に前方やや内側ななめ上方にカーブしており、野牛のそれと似た雰囲気である。
コスモケラトプスKosmoceratopsの頭骨(キャスト)。ほぼ完全な頭骨を元に製作されたこともあり、質感が素晴らしい。
ユタケラトプスUtahceratopsの頭骨(キャスト)。フリルの復元がちとアレではあるが(これに関しては仕方のないところ)、かなりの迫力である。
コアウィラケラトプスCoahuilaceratopsの頭骨(キャスト)。フリルに関してはそこはかとなくユタケラトプスを参考にしたようである。こうしてしまうと上眼窩角の長さは目立たないのだが、果たして…?
数少ない獣脚類枠に滑り込んだテラトフォネウスTeratophoneusの亜成体。亜成体なのでかなり小柄である。
頭骨のアップ。亜成体だとこれといって吻の高さは目立たない気がする。
アラスカ産の足跡化石(ハドロサウルス科とケラトプス科―パキリノサウルス?)は写真がうまく撮らなかったので割愛←
で、ようやく主役のお出ましである(もっとも、初っ端の時点で頭骨は展示されていたが)。肩帯と尾椎の大半を除いてほぼ完全な状態で発見された「ケルシー」ことTCM 2001.93.1の復元骨格(キャスト)である。
肩甲骨の組立がややアレではあるが(明らかにこれは「レイモンド」の産状を元に前肢を復元しているのだが、レイモンドでは実のところ若干肩甲骨がずれているとのことである。本来、肩甲骨の上端は肋骨の上端に重なるようだ)、かなりよくできている。
後ろから。大腿骨の部分よりも外側に恥骨が突出している点に注意されたい。G.ポールの骨格図よりも胴体後部の幅は広くなるようだ。
正面から。肩甲骨(というか肩帯そのもの)の位置がややアレなのだが、基本的な雰囲気はだいたいこんな感じである。頭骨の幅が妙に狭いのは、地圧で押しつぶされたためである。(ちなみに、ケルシーの頭骨の左側面は風化でごっそり消失していたので注意)。烏口骨と胸骨が正中で関節するのがお分かりいただけるだろう。
展示協力機関の一覧を見てうすうす感づいてはいたが、筆者の同郷者(茨城)と遭遇。常設展示はされず、この手の特別展示レンタル専用と化しているトリケラトプス頭骨(実物)である。珍しく今回は(これと同じ個体の)前上顎骨や上顎骨、鱗状骨、歯骨・前歯骨も展示されている。
数少ない鳥脚類枠に入ったテスケロサウルスThescelosaurus(こいつの原標本がいまいちわからぬ…)。かわいい鳥脚類だと思った?残念、テスケロサウルスちゃんでした!(※筆者はまどマギをロクに見たことがありません。念のため)
実際の頭部はずっと吻が長く、草食にあるまじき凶悪面(とは言っても、大概の小型鳥脚類はそんなもんである)である点に注意。
上野から駆け付けた「レイモンド」ことNSM PV20379の右手(実物)。第Ⅰ指(右端)が「回り込んでいる」点に注意。第Ⅴ指の末節骨が欠けている以外は極めて完全な状態である。
同じくレイモンドの右後ろ足。左端に足根骨が見える。(ケラトプス科の足根骨って図示されたことあったっけ…?)
トリケラトプスの皮膚痕(キャスト)。触ると病気が治る(迫真)
うっかり忘れそうになったティラノサウルスAMNH 5027のキャスト(ちゃんと目立つのでご安心)。顎関節がアレなのは心の目で修正しよう。
下から撮るとこんな感じ。肩甲烏口骨は本来正中で関節する。
エドモントサウルス・アネクテンスEdmontosaurus annectensの頭骨(キャスト)。後眼窩骨がかなり横に広がっているのがわかる(ハドロサウルス科の中では比較的珍しい)。眼はやや前方を向いていたということだろうか。
うっかりパキケファロサウルスの頭骨(よく見る「サンディ」のレプリカ)を撮り忘れたが何はともあれ次回に続く!(多分次回で終わり)