やっとこさケラトプス科の展示に突入である(長かった…)。
カスモサウルス・ベリChasmosaurus belli ROM 843のキャスト。きゃしゃな体形がよく分かる。お持ちの方はG.ポールの洋書に出ている骨格図と比較されたい。手前にちらっと写っているのはカスモサウルス(頭部)の生態復元模型。
前肢のアップ。烏口骨の間に胸骨が挟まれているが、実際には烏口骨同士が正中で接するのが正しい(竜脚類だと胸骨が烏口骨に挟まれる可能性があるらしいのだが…実際どうなん?)。最近組み立て直された(のか?)ROMの原標本では修正されている。「手の甲を正面に向けようとして」肘の関節が妙なことになっている点にも注目。ケラトプス科の前肢の復元の手さぐりっぷりがよく分かる。
セントロサウルスCentrosaurus AMNH 5351(のキャスト)の口のアップ(全体の写真は無残だったので割愛。全国一千万のセントロサウルス好き、お 許 し く だ さ い ! これでも見て溜飲を下げてね!)
前上顎骨の腹側縁が下方に突出し、それと共に前歯骨の咬合面が「押し下げられ」ている点に注意。
パキリノサウルス・ラクスタイPachyrhinosaurus lakustai の模式標本TMP 86.55.258(“Cybille”)のキャスト。鼻の巨大な“パッド”は鼻骨が変化したものである。フリルの正中線上の巨大な突起は、どうやら皮骨起源らしい。(ちなみにウォーキング・ウィズ・ダイナソー3Dのパキリノサウルスはラクスタイとペロトルムをごっちゃにしたような奴である(外観はラクスタイだが)。なんにせよ、ラクスタイもペロトルムも基本的に“渡り”はしていなかった点に注意)
スティラコサウルスStyracosaurus ROM 1436の頭頂骨(実物…日本初公開とのこと)。左第2縁頭頂骨(P2)が右と比べてほとんど発達していない点、本来長く伸びるべき右のP5が短い点に注意されたい。
スティラコサウルスの鼻骨(右側面)。これも実物であるが、フリルの方とは異なる個体である点に注意(論文などで見かけたことのない標本だが、とりあえずROM 12776と書かれている。1436はフリルしか見つかっていない)。