GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

西へ・・・。④ 北九州市立いのちのたび博物館

前回

 今日のフィールド調査も空振りでした。おわり。


 御船町恐竜博物館を見学したのち、筆者は新幹線で北九州まで戻り、北九州市いのちのたび博物館(正式名称は北九州市立自然史・歴史博物館である)へと向かった。
 博物館は非常に大きい。そばの道を歩いているとスペースワールドから絶叫が聞こえてくる壮絶な立地(駅の時点ですでに悲鳴が聞こえる)であり、電車によるアクセスは非常に優秀である。

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 入口で出迎えてくれるダンクルオステウス。目がかわいい。


 そして現れるのが「スー」のレプリカである(色々な理由で写真は載せない)。FMNH以外でスーの骨格を常設展示しているところとなると、ここ以外にどこがあるだろうか?
 肩帯の復元がFMNHのオリジナルから修正されている点は高ポイントである。支持フレームがない分、FMNHの骨格より見やすいのが嬉しい。

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 スーのすぐ後ろでは“セイスモサウルス”とカマラサウルスがにらみを利かせてる。

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 よう、13年ぶりだな

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 セイスモサウルスの生きた証、左座骨遠位端。

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 アロサウルス、クリオロフォサウルス、エオラプトル。ここのアロは涙骨突起がしょぼいのが気になるが、そもそもなんというか頭骨全体がパチ臭いので無問題。

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 なんだか前足のポーズがかわいいステゴサウルス。頭骨はステノプスの模式標本の無修正レプリカのもよう。

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 さりげないウタツサウルス。

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 ジュラ紀後期のシーラカンス類、パルナイバイア・マランハオエンシスの模式標本。シーラカンス系の展示の充実もポイントである。

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 ジュディス・リバー産コリトサウルス(一応カスアリウスだが…。産地の時点で疑心暗鬼に陥る筆者)。純骨のウォールマウントである。

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 これまたさりげなく展示されているチェージャンゴプテルスの頭骨。アズダルコ科の中でも多分最良の頭骨(の複製)と思われ。

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 恐竜軍団(第二陣)。スーとスタンが揃っているのは世界でもここだけである(多分)。

 
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 お察しの通り、狂ったようにAMNHのトリケラの写真を撮りまくった筆者である。明らかに頭蓋(AMNH 5116)と下顎(AMNH 5039)のサイズが合っていない(ゆえに、顎関節の位置が妙なことになっている)のがお分かりいただけるだろう。

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 せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜフリルの裏側も。

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 gdgdなつくりがすべて味になっているプロトケラトプス(原標本はPIN)。

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 せんせー!ギガノトの頸椎が(オリジナルの時点で)ガタガタです!

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 わかりずらい位置に潜伏するデイノスクス。キャプションがフォボスクスなのが非常に高ポイントである。

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 いわゆるヒプセロサウルスの卵。実は初めて見た(多分)筆者である。

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 この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ、とでも言いたげなメガロドンの顎。

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 化石哺乳類のみなさま。

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 インドリコテリウムの頭骨。すごくおおきかった(小並感)。

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 素晴らしい出来のブロントテリウム。宝くじの普及宣伝事業でやって来たそうな。

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 針金細工みたいな足がチャームポイントなヒラコテリウム。AMNHのウォールマウントの複製なのが泣けるんだまた。

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 マムート(というかマストドン)の頭骨は案外珍しい気もする。この角度だとやたらかわいく見えるのは筆者の気のせいだろうか。

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 ここのパレオパラドキシアはがに股ではない点に注意。筆者としてはこっちの復元の方がしっくりくる気がする。

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 ゴンフォテリウムの頭骨(レプリカ)。いつ見ても思うが、破損の関係でやたら強そうである。

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 ジゴリザの頭骨(レプリカ)。古代鯨は歯の形態がたまらない。

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 タラッソメドンの骨格(レプリカ)。日本で展示しているのはここくらいだろうか?

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 丁寧な作りが嬉しいティロサウルスの骨格。

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 飛行ポーズのズンガリプテルスはなんだか新鮮である。こうして見るとあまり頭でっかちな印象はない。

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 7年ぶりとなるケツァルコアトルスとの再会。今見ると頭骨などは(仕方のないことだが)かなり記号的な作りである。

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 プテラノドンとマウソニアの骨格(どちらも限りなく完全な模型)。プテラノドンもデカいがマウソニア(・ラヴォカティ)もやたらデカいのだ。




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 何の光!?

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 へんし゛か゛ない。 たた゛のしかは゛ねのようた゛。

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 なんとぉー!!(MEPEによって物理分身した“ワキノサウルス”)

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 マメンチサウルスは た゛いは゛くはつをおこした!

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 ジオラマを抜けると、復元「過程」の展示がある。こういった過程の展示は個人的に非常に重要であるように思う。なんというか、最近粘土で恐竜作ってないや・・・。この辺の話はディノプレス⑤に詳しい。

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 非常に原始的な方法なのがなんとなく嬉しい。

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 北九州ということで、忘れてはいけないプロトプテルム科である。ここまで状態の良い関節した頭骨が出ていたとは知らなんだ。

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 これはハボロダイオウイカです。専門的なことはともかく、馬鹿でかいイカなのが分かるだろう?(馴れ―ション)

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 これはヒキダコウモリダコです。皆さんの中にも、ニュースで見た人がいるだろう?(馴れ―ション)

 本博の展示は非常に充実しているのだが、いちいち紹介するときりがないのでこの辺で勘弁願いたい。紹介はしなかったがアンモナイトの展示は非常に充実しており、歴史系の展示も数多くあった。展示の質・量ともに充実しており、「過程」の展示などもユニークである。
 “セイスモサウルス”やスー、ケツァルコアトルスと、懐かしい顔ぶれがそろっているのもいのちのたび博物館の特徴である。幸い公共交通機関のアクセスが非常に良好なので、ぜひ足を伸ばされることをおすすめする。