GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

強引に復元してみるコーナー(第X回)

イメージ 1
↑メガラプトル科の合成復元骨格図。
主にアエロステオンとアウストラロヴェナトル、メガラプトルに基づく。
全長は属によって差があるが、最大のもので10mほどと思われる。
頚肋骨、胴肋骨、腹骨、尾は省略した。
いつも以上に信憑性のない図であるので注意されたし。

 前記事で紹介したとおり、メガラプトラ(メガラプトル科+フクイラプトル)の骨格要素はかなり揃ってきたわけである。そんなわけで、勢いだけで描いたのが上の図である。

 例によってものすごく継ぎ接ぎの絵である。予察的な復元図とかそういうレベルですらないのだが、なんとなくこんな感じになった。(描いた本人からしても、相当胡散臭い図である。どっかしらに致命的なミスが紛れている可能性は大いにある)

 椎骨と肩帯、腰帯はアエロステオンAerosteon、四肢はアウストラロヴェナトルAustralovenatorである。四肢と体部の比率については、メガラプトルの幼体にほぼ準拠している(ゆえに、成体とではだいぶ差がある可能性がある)。頭骨はメガラプトルの幼体にオルコラプトルOrkoraptorの方形頬骨、アエロステオンの後眼窩骨と方形骨を合体させた。歯骨はアウストラロヴェナトルである。
 涙骨や頬骨、下顎の後部、座骨などは発見されておらず、とくに座骨は筆者のフィーリングで描いた(殴 。恥骨の形態はコエルロサウルス類とは似ていないように見え、座骨の形態がコエルロサウルス類(というかティラノサウルス上科)的な形態だったのかはよくわからない。

 メガラプトル科の胴体はかなり「幅があって深い」らしい(いまいち図ではそれっぽくならなかったが…)。腹骨は肋骨と同程度の長さがあるという。尾もかなり高さがあるといい、胴体から尾にかけてはかなりがっしりしていたようだ。首もよく発達したS字型であるといい、多分上の図はそのあたりも正確ではない。

 フクイラプトルがメガラプトル科かどうかは微妙(直近の論文ではメガラプトラの基盤に置かれた)だが、(上の図がそれなりに正確であるとして)だいたい上に示したような外見だったと思われる(もう少し前肢が短くなるようだが)。なんとも言えないスタイリングだが、こんな感じの比較的大型の獣脚類が白亜紀半ばにのさばっていたらしい。