GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

ちょっと危ない話(でもないか)

今回のネタはちょっと危険かもしれない(が別にそうでもないかもしれない)。そもそもこの間の東京国際ミネラルフェアに行かれた方にしか通じない話かもしれないが、ご容赦願いたい。とりあえず何も知らない筆者が書き散らかしているだけなので、いつも以上に信憑性のない話である。

 先日のミネラルフェアでは皆様それぞれ素晴らしい標本を入手されたようで何よりである。(筆者はエダフォサウルスの神経棘の一部と“ヘル・クリーク産ドロマエオサウルス”の左第3中手骨を入手した。中手骨はちょっとうすめ液に漬けてみた)

 さて、2階の某ブースにて、「アンキロサウルスのスパイク」を目にされた方もおられるだろう。……アンキロサウルスにスパイクなんてあったっけ?

 化石市場には、わりと「アンキロサウルスのスパイク」が流れてくるようである。モノによっても形態は様々であり、今回のミネラルフェアにて販売されていた「カーブしたスパイク(断面は極めて扁平)」から「直線的なスパイク(楕円形の断面)」まであるようだ。いわく、『白亜紀の恐竜発掘で有名なヘルクリーク累層から、多くのアンキロサウルス装甲板と一緒に発掘』されたものだったりもするようだ。

 アンキロサウルス科でも、少なくともいくつかの種には比較的大きなとげ状の皮骨が発達する(ex.“元”サイカニア、スコロサウルス)。が、これらの皮骨とは明らかに形態が異なる。にわかには相同なものとは思えない。

 アンキロサウルスと同時代、同地域にはエドモントニア・シュレスマニEdmontonia schlessmani(かつてのデンヴァ―サウルスDenversaurus)がいた。エドモントニアと言えば肩の大きなスパイクが特徴である。ならば……と思いたいところだが、これまた形態的には「カーブしたスパイク」、「直線的なスパイク」ともに似ていないように思える。

 某所ではこれら「アンキロサウルスのスパイク」(のうちのひとつ)は「カーペンターのお墨付き“らしい”」という話が出ていたりした(気がするが、削除されてたりなんだりで未確認))。実際のところ筆者は眉唾だと思っているのだが、さてどうだろう。

 とりあえずミネラルフェアに出てた「アンキロサウルスのスパイク」はトリケラ(トロサウルスでもいいけど)の幼体の上眼窩角が潰れたものなんじゃないだろうかとか思った筆者なのであった。