GET AWAY TRIKE !

恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

デイノケイルスの頭骨

 ご存知の方はもうご存じであろう。ちょっと記事にするのをためらっていたのだが、速報的な形(速報でも何でもないが)で紹介しておきたい。

 まずはこのリンクを見てほしい。(というか、このリンク先に書いてあることが全てである)

 長らく「腕だけ(肩甲烏口骨と肋骨やらの残骸もあるが)」しか知られていなかったデイノケイルスDeinocheirusの体骨格が発見されたというニュース(参考)はご存じのことと思う。2つの追加標本が発見され、体部のかなりの部分が明らかとなったのである。(発見の経緯などについては小林先生の連載が詳しい)
 この時点で背中に「帆」があることが明らかにされ、日本でも大きな(?)話題となった。ここまでは本ブログの読者の方ならご存じであろう。

 問題はここからである。デイノケイルスの頭骨がついに発見されたのだ。

 ベルギー王立自然科学研究所によってモンゴルへと引き渡された化石(頭骨の他に体骨格を含む)の写真を見る限り、凄まじい形態である。頭骨の後ろ半分についてはそこはかとなくオルニトミモサウルス類だが、前半部はまるでハドロサウルス類である。

 ナショジオの記事の末尾でBrusatteの語っているとおり、「風変わりな胴体にふさわしい、ユニークな形態」である。あるいはこの時点で、“知っている人は知っていた”ということだろうか。

 SVP2013で報告された2標本、そしてこの頭骨が記載された時、デイノケイルスはその真の姿を現すのだろう。とりあえず深入りするのはやめて(というか深入りできるほど情報は出ていない)、記載を指折り待つこととしたい。