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恐竜その他について書き散らかす場末ブログ

世界最大の恐竜博2002始末記②

第2弾はいきなりマイナー(?)ネタである。図録の27ページとひろさんのブログだ、行ってみよー!

 恐竜博2002ではハウ発掘地で発見された複数の竜脚類の化石が展示されていたのだが、そのうちのひとつが「ディプロドクス類」である。
 ハウ発掘地のHクオリー(30年代にブラウン率いるAMNHの調査隊が発掘をおこなったのはここである)では多数の竜脚類の化石がバラバラに(それなりにassociatedではあるが)なった状態で発見された。そのうち、2ないし3体分のディプロドクス類(ひとまず同一種であると考えて良かったということだろうか。サイズはいずれも同じくらいであった)を寄せ集め、胴体や四肢をキャストで補填したものが展示の「ディプロドクス類」の骨格―――HQ-1の愛称で呼ばれる標本(標本番号そのものは不詳)である。ひろさんのブログの方に写真が出ているので、参照されたい。

 HQ-1の予察的な研究では、既知のディプロドクス属の種とは異なっており、バロサウルスにも似ている点が指摘された。ゆえにHQ-1はディプロドクス類の一種として展示されたのである。
 最近になって、同じHクオリーから発見された亜成体のディプロドクス類SMA 0004(愛称はHQ-2。ほぼ完全な頸椎、部分的な頸椎、肋骨からなる。よく見ると図録のボーンマップに書きこまれている。参照)がカアテドクス・シーバーイKaatedocus siberi命名された。これの独自性についてはともかくとして、ひとまずHQ-1(そしておそらくHクオリー産のディプロドクス類全て)はカアテドクスに分類できそうである。蛇足であるが、いわゆる「ディプロドクスの棘」はHクオリーで発掘された化石であったりする。